AI内視鏡と医師とのコラボ


消化管内視鏡検査は、咽頭、食道、胃、十二指腸、大腸の健康状態を確認するために行われる重要な検査です。この検査を受ける目的は、病気や異常を早期に発見し、適切な治療を受けることができるようにすることです。例えば、胃がんや大腸がんなどは、早期発見が重要です。内視鏡検査により、がんの早期発見が可能になります。また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化器官の病気も、内視鏡検査により確認することができます。内視鏡検査は、健康管理に欠かせない検査であり、定期的な受診が推奨されます。


消化管内視鏡分野においては、我が国には長い歴史があり、現在も世界をリードしております。その歴史の中で様々な機器が開発され、社会に貢献してきました。最近の進歩として、画像強調内視鏡内視鏡があります。画像強調内視鏡検査が出現するまでは、白色光観察が用いられていました。白色光観察とは、内視鏡の先端から青、緑、赤の3原色で合成される照明光で消化管の表明を観察する方法です。この観察法では我々の肉眼で見たと同様な自然な色で観察できます。しかし、時に色や形が軽微な場合には観察しにくいという問題点がありました。
画像強調内視鏡とは、自然光から光の波長を変換することにより、消化管の粘膜の色調や表面の模様・血管の輪郭などを強調する技術です。これまでの研究において、この技術を用いると早期がんやポリープを発見する確率が高いことが報告されています。


当院で導入している内視鏡システムにおいては、2種類の半導体レーザーに蛍光体を組み合わせた照明と画像処理技術により、白色光観察だけでなく、がんの診断に重要な情報と言われている粘膜表面の微細な血管や粘膜表面構造の変化を強調するBLI(Blue Laser Imaging)が可能です。


さらに、粘膜のわずかな色の差を利用して、病変と正常粘膜の色の差をつける特殊色色彩調節機能LCI(Linked Color Imaging)も搭載しております。
LCIを用いるとピロリ菌感染性胃炎の診断や萎縮の程度、早期胃がんの存在診断に有用であることが報告されていました。また最近の研究(全国19施設の多施設共同研究)において、腫瘍性病変の見落とし率は白色光に比べて低い結果でした。さらに腫瘍と確信した率については白色光に比べて高く、LCIを用いての観察の有用性がお分かりになると思います。


また、内視鏡とAI技術との関係性においては、我が国が世界のトップをリードしている状況です。上部消化管内視鏡検査において、様々な研究機関からAIを使用する有用性を示す研究が次々を発表されています。
大腸内視鏡でも大腸がんの早期発見を支援することが示されております。

BLI (Blue Light Imaging)観察
当院では通常の白色光、BLI(Blue Laser Imaging)、LCI(Linked Color Imaging)に加え、AIを搭載した最新式の内視鏡を使用しており、地域の方々に有用な医療をお届けいたします。
たまプラーザ最新式の内視鏡