人間ドックとは

人間ドックは健康診断よりも精密な検査であり、血液検査、心電図検査などが実施されます。これにより、健康診断では見つからなかった初期の病気を発見することができる可能性が高くなります。また、医師との面談があり、検査結果から自分の体がどのような状況にあるかを知り、病気になるリスクや必要な改善も明確にみえてきます。指摘された部分やリスクが高い病気から、生活習慣を適切に見直せるでしょう。また健康や病気のリスクに不安がある場合は、医師に相談ができます。医師の豊富な知識から、今後の健康維持に役立つ情報が得られる点も大きなメリットです。
人間ドックの目的として以下のことが考えられます。これらの事柄を当院の人間ドックに使用する機器がどのように解決できるかを順次説明させて頂きます。

1.病気の早期発見・早期治療
2.生活習慣病の予防・見直し
3.健康リスクの把握

1.病気の早期発見・早期治療
言わずと知れた早期に病気を発見すれば、早期に治療を開始でき、良好な結果を得ることができることを示しています。
例えば、胃がん・大腸がんに代表される消化器のがんについては、胃・大腸内視鏡検査をおこなうことで、早期のがんが発見できる可能性があります。当院では通常の白色光の観察に加えて、2種類の画像強調を用いて、悪性腫瘍の発見率を高めているのに加え、AIを用いた支援システムを導入しております。早期に発見すればするほど、内視鏡的に治療でき、外科手術へ進む確率を下げることができます。
また、肺・膵臓がん・肝臓がんなどの実質臓器の悪性腫瘍においても、腹部CTをおこない、担当医・AI・放射線専門医によるトリプルチェックも可能です。
人間ドックにおいては、肺レントゲン、CTを施行した結果は後日ご本人様に送付され、一定のラグタイムがあるのが普通です。
当院の肺レントゲン検査では、画像診断記録装置から、直接肺レントゲン専用のAIに送られ、疑わしい結節性病変(腫瘍など)があれば、赤から青の色で存在確率を示されるので、その結果を担当医がご本人に説明し、肺CT検査へシフトできることが可能です。肺のCT検査をおこなった場合、疑わしい部位を担当医とAIが確認し、迅速に専門医療機関にご紹介させていただくか、あるいは後日送付される放射線専門医とのトリプルチェックを含め対応させていただくか、ご本人と相談させていただくことも可能です。このように迅速に対応することによって、次につなげることができることが可能となっております。

2.生活習慣病
生活習慣病を予防するためには、動機付けがとても大事です。人間ドックをおこない、採血検査や画像診断をおこない、その結果をご自分の頭で理解し、体で行動することで有効な予防ができます。生活習慣病になると、将来心臓な脳など様々な臓器に影響を及ぼし、闘病生活に陥る可能性も否定できません。
通常の人間ドックでは採血検査や画像診断は後日送付されるため、記録としては有用ですが、タイムリーに説明を受けないため、どうしても動機付けが弱くなりがちです。
当院のドックでは当日説明を受けることができます。当日採血結果や画像診断の説明を受け、生活習慣を改善することができるようにサポートいたします。
当院では、腹部CTをおこない、そのデーターをAIで分析することにより、内臓脂肪・皮下脂肪を3Dで観る動機付けをおこなうことができます。
また、当日の採血で糖尿病と診断された場合には、日によってはそのまま外来で治療することも可能です。
喫煙習慣が長く続くと、肺がんの可能性が高まります、また肺が壊れて慢性肺気腫となり、在宅酸素療法が必要になる方もおります。
当院では、肺のCTのデーターを用いてAI分析をおこなうと、肺気腫になった部分を赤の画像で表し、それを3D画像化する技術を導入しています。自分の肺の状態を観察することにより、ご自分の喫煙習慣を見直す契機ととらえることができると思います。

3.健康リスクの把握
健康リスクのリスクには様々なアプローチがあります。上記に示した内視鏡検査や画像検査、採血検査などや、心電図・血管年齢などの検査があります。
当院ではそれらに加え、遅発性アレルギー検査をおこなうことができます。
一般的にある特定の食べ物を食べたり、触れたりしたあとにすぐに症状が出る病気を即時型フードアレルギーと言います。これは1型アレルギーと言われ、IgE抗体という免疫反応が関係しています。原因となる食物を食べてから症状の出るまでの時間が短いのでわかりやすいアレルギーです。それに対して、食物を摂取後、数時間から数週間後に症状が出現するアレルギーがあります。即時型アレルギーは保険診療である程度検査可能です。
頭痛、めまい、うつ、などの精神神経症状、肩こり、慢性疲労など一見関係のないような多彩な症状を起こします。このようなアレルギー反応は、遅延型アレルギーと言われ、症状出現までの時間が長く、半日くらいから数日経ってから症状が現れることがあります。遅延型アレルギーを知ることで何を食べたらいけないかを知ることが重要です。当院では少量の採血を行い数週間後に結果をお知らせすると同時に、食事指導を医師がおこなうことにより、健康リスクを把握すると同時に、今後どのような食生活を行ったら良いのかをコンサルティングを行います。